臓器別に見るがんの症状と検査方法

腹部超音波検査で早期発見が可能になった腎臓がん

腎臓は、腰よりやや上部の背中側の左右に1つずつある臓器で、尿を作る細胞組織の「腎実質」と、尿が集まり尿管へと続く「腎盂」によって成り立っています。腎臓がんの大半は尿細管に発生する腎細胞がんですので、腎臓がんというと腎細胞がんのことを指しています。

治療は手術と薬物療法が中心

腎臓がんは比較的頻度の低いがんで、毎年1万人に1〜2人の割合で発生しています。40歳以上の男性に多く、好発年齢は60〜70歳代となっています。最大の危険因子は喫煙となっており、肥満、高血圧、腎不全、カドミウム、アスベストなども指摘されています。

腎臓がんは初期症状がほとんどなく、がん細胞がある程度大きくなると、尿に血が混じっていたり、腹部のしこりや痛みを感じるようになります。進行の速度はほかのがんに比べてゆっくりとしているため、定期的に腹部超音波検査を受けることで早期発見が可能です。早期に治療を開始することができれば、腎臓を温存して手術を行い、根治を期待することもできます。

かなり大きながんでも、リンパ節や遠隔転移がなければ、5年生存率は90%以上と良好ですほかのがんよりも腹部超音波検査で発見されるケースが多く、自覚症状が全くなくても健診や人間ドックで偶然発見されることがあります。確定診断にはCT検査が行われます。

4cm未満の腫瘤が見つかった場合は「小腫瘤」と呼んでおり、その75%以上は悪性とされています。がんであっても成長速度は一般的には遅いとされていますが、発見時には転移している例も20%あるとされています。